意外と多く聞かれる質問
「マッサージと指圧の違いって何ですか?」
と、たまに聞かれることがあります。
あん摩マッサージ指圧師になるための、国家試験にも出るような質問です。
国家試験に合格するような回答をするなら……
マッサージの起源はヨーロッパで、明治20年代に日本に入って来ました。皮膚の上から、求心性に(心臓に向かって)施術します。
指圧の起源は日本で、あん摩や導引(あん摩の源で、古代中国で生まれた呼吸法と体操法)や柔術の活法やアメリカの整体術が混ざって体系化し、大正時代に指圧法として統合されました。
衣服の上から遠心性に(心臓から末梢に向かって)施術します。
ちなみにあん摩の起源は中国で、「導引按きょう」と古代中国で呼ばれてた施術法が、日本に渡来し、あん摩として定着しました。
奈良朝時代に医療の一分科として位置づけられました。
衣服の上から遠心性に施術します。
この違いが、国家試験で問われるので、専門学校で勉強します。
手技の違いはそれぞれありますが、分類しててもきりがないのでやめておきます。
国家試験のための模範的な違いを述べてみたが、実際の現場では、上で述べたマッサージではエステのお店でやってることがマッサージになりますね。
ほとんどの国家資格を持った人は、衣服の上から施術する店で働いており、エステでは働いてないですね。
そもそもエステで働いている人はエステティシャンと呼ばれ、あん摩マッサージ指圧師の資格など持っていない。
実際の現場では、マッサージ系のやり方でやって欲しいとか、指圧系のやり方でやって欲しいとかお客さんの要望がありますが、マッサージ系でやるなら服を脱がさなければならない。
しかしお客さんが意図するマッサージ系とは、リズミカルというか、テンポのよい押し方であったり、指圧系ならジワ〜っとゆっくり押すやり方を指しているのが一般的です。リズミカルな押し方は、本来はあん摩系の押し方になります。
専門学校で学ぶような基本的な知識は、一般的に知られてないことはよくあるし、勘違いされて理解されてることもあります。
そもそもマッサージを施術する人は、身に付いた技術はそれぞれ違うので、人によってあん摩やマッサージや指圧の手技が入り乱れています。
どんな系統の押し方なのか区別するのは難しいかもしれません。
結局、施術を受けてみないと自分に合うか合わないか、上手いか下手かはわかりませんね。
いろんな情報がある中で、正しい知識や現実の矛盾点を見極められるかはその人次第ですね。
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